うぃ、ふぃ?とか言ってた時代が懐かしい。
生活に欠かせない存在、Wi-Fi。より早く、より対応帯域が広いWi-Fi 6(802.11ax)が、もうすぐそこまできています。モバイル通信と同じく、Wi-Fiも進化しています。でも、こういう人もいるでしょう。「5Gが普及したら、Wi-Fiいらなくね?」「Wi-Fiなんてそのうちなくなるしょ?」…違う、それは違う。5Gも、Wi-Fi 6もどっちもいるんだ! 業界団体Wi-Fi Allianceが、5GとWi-Fi 6が共存する2019年の姿を語っています。
5Gが普及してもWi-Fiがなくならない理由とは?
漫才のネタになるくらい、あちこち飛びまくっているWi-Fi。海外旅行先でWi-Fiがつながったときのあの安心感! 今や、Wi-Fiはもっとも世界的に技術基準が広がっているものの1つ。自分の家、近所のカフェ、海外のホテル、どこにいってもさっと使えるのがWi-Fi。Wi-Fi Allianceによれば、世界の通信データの半分以上がWi-Fi経由。さらに87%のスマートフォンデータもWi-Fi経由です。Wi-Fi 6にアップグレードしても古い端末がWi-Fi 6のルータにつながるのも、Wi-Fi 6対応の新しい端末が古いルータにつながるのも便利。もちろん、最大限のスピードは発揮できないかもしれないけど、苦労せずつながるってのがキモ。
さらに、Wi-Fi Allianceが指摘するのは、個人、会社、ビジネス、誰でも簡単に、しかも低価格でWi-Fi 6にアップグレード可能ということ。住んでいる地域によっては、5Gより先にWi-Fi 6がやってくる可能性もあります。
モバイルデータ通信に対して不利なところを挙げるとすれば、接続のしやすさ。公衆Wi-Fiが広まったとはいえ、モバイルデータ通信は常に、ほとんどの場所でオンですから。
5Gの登場で、より多くの場所でより多くの端末がネットに接続できるようになります。スマートフォンやパソコンだけではありません。セキュリティカメラや、自動運転車だってつながる端末の1つです。が、ここにもWi-Fi活躍の場があります。
1GHz以下の帯域で働くWi-Fi Halow(802.11ah)。スピードと引き換えに帯域と電力消費の点で優れているWiFi Halowは、常にストリーミングする必要はないけれど、定期的につながる必要があるというスマートホーム端末にはぴったりの相手です。電力を食わないので、ウェアラブル端末やスマートホーム周りのリモートセンサーとも相性良し。Wi-Fi Allianceは、状況に応じては、5Gの代替通信になるとしてWi-Fi Halowをプッシュしています。
毎秒10ギガビットという超高速5Gですが、Wi-Fiだって負けずとも劣らず。WiGig(60Ghz、802.11ay)という次世代Wi-Fiテクノロジなら、5Gのスピードについていけます。ただ、バンド域が標準Wi-Fi 6よりも狭いために、利用する部屋での配線が必要となります。が、1度設置してしまえば、4K動画もVR/ARゲームもやり放題。ホームシアターや、お店の設備としては投資する価値十分あり。
Wi-Fi 6と5Gならどっち?という質問はナンセンス。どっちがいいという問題ではなく、共存してこそ。モバイルデータが、より広域で、より頻繁に多くの人に使われていく一方、Wi-Fiは屋内利用をメインとして、これまた続いていくでしょう。モバイルデータとWi-Fiは、今まで共存してきたように、5GがでようがWi-Fi 6がでようが、これからも共存していくのです。ただ、Wi-Fi AllianceがWi-Fiをプッシュする最大の利点は、Wi-Fi 6が使う周波数には免許が必要ないということ。5Gなどモバイルデータは、使用目的やレギュレーション、免許取得と運用に条件がつきますからね。
Source: Wi-Fi Alliance