LINEオワコン化、どうする?
日本国内では、今やコミュニケーションに必須と言っても過言ではないほど、生活の多くにおいて利用されているコミュニケーションアプリLINE。しかしモバイル版LINEは複数端末でのログイン不可。不便でした。
ちなみにLINEに別のスマホからログインを試行すると、それまでログインしていた端末からアカウントやトーク履歴が自動で削除されます。何も知らず「いろんなスマホで使えたら便利だな」とログイン試行をしてしまうと、その時点でログインしていた端末からアカウントがログアウトされた上、今までのトーク履歴がまっさらに。
もちろん、バックアップをとってあればトーク履歴は復元できます。ですがもしログイン試行をした端末のOSが、もともと利用していた端末のOSと違っていたら、バックアップはただのGoogle Drive/iCloudの容量の無駄。しかも異なるOS間(Android・iOS)でのアカウント引き継ぎにおいては、トーク履歴を復元することができません。マジで不便。(ちなみに筆者の端末ではバックアップが正常に動作しておらず、バックアップの頻度を『毎日』に設定しているにも関わらず長期間バックアップが取れていないこともありました)
そうした状況の中、救世主となっていたのがLINE Liteアプリ。Android専用でしたが、これを利用することによって複数端末でもLINEを利用することが可能になっていました。iPad版LINEはあるのにAndroidタブレット版LINEはなかったので、本当に助かっていました。サブスマホ、タブ、様々な端末でLINEを使えて便利でした。
しかし先日、LINE Liteは突如サービス終了発表を告知しました。2022年2月28日正午に終了します。この報せを聞いて、いよいよLINEを使うのを嫌になった読者も多いことでしょう。
ただ、実はモバイル向けやiPad版ではなくパソコン用のLINEというものが存在します。WindowsやMac用のデスクトップ版LINEや、Google Chromeの拡張機能として用意されているLINEです。
ここで使うのが「Kiwi Browser」これはAndroid用のブラウザアプリ。このアプリの一番の特徴は、PC版Google Chrome向けの拡張機能が、Android上でも利用できること。Kiwi BrowserでChrome webストアにアクセスし、利用したい拡張機能を追加すると、通常のPC版Google Chromeと同じ様に拡張機能をインストールして使えます。
このKiwi BrowserにLINEのGoogle Chrome用拡張機能をインストールすることで複数端末利用不可の壁を一応は乗り越えることができるというわけ。
ただ通知をほぼ受信できない(一瞬表示されてすぐ消える)ほか、起動の度にログインが必要だったりと、全く実用的ではありません。
また、Kiwi BrowserはAndroid専用。iOSユーザーは変わらず複数端末でのログインができません。これらを踏まえた上で、苦肉の策として利用する必要があります。
導入方法は簡単。まずは、Google Playストアから「Kiwi Browser」アプリをインストールします。リンクは以下から。
インストールが完了したら、アプリを開き、画面右上の3点リーダー「⁝」をタップ。拡張機能を選択します。その後、表示される画面の「+(from store)」をタップするとChrome ウェブストアへジャンプするので、検索欄からLINEを検索し、拡張機能を追加します。
追加が完了すると、3点リーダーメニュー欄の一番下にLINEが追加されているはずですので、タップ。あとは通常と同じようにログインをすると、LINEのトーク機能が利用できる様になります。
一番の問題点は、スクロールがうまく反応しないこと。筆者環境では、トーク画面や友達リストのスクロールがうまく動作していませんでした。
ついに複数端末ログインの道が閉ざされつつあるLINE。日本の生活に深く根ざしているとはいえ、Discordなどの他のメッセージサービスが勢いを増す中で生き残るのは簡単ではありません。
機能の拡充を悪いとは言いませんが、もっと利便性の高いサービスにすることを優先して欲しいものです。このままではLINEもいよいよ限界でしょう。