ゲーミングPC『GALLERIA』やPCショップ『ドスパラ』を手がける株式会社サードウェーブが、14インチ画面ノートPC 2モデルを発売しました。
一般向けモデルとなる『THIRDWAVE F-14TG』と、主にイラストレーターや写真編集を手がけるクリエイター向けモデルの『raytrek X4-T』という構成です。
受注は同社サイトなどで既に開始されており、価格は『F-14TG』が9万9980円(RAM 16GB/256GB SSD版)と10万4980円(RAM 16GB/SSD 512GB版)、『X4-T』が10万9980円(こちらはRAM 16GB/SSD 512GBの単一構成)となります。
両モデルは外装の設計やマザーボードといった基本仕様こそ同一ですが、X4-TはよりCPUが高速となり、画面の色域などもより広い仕様が保証されるなど、ハードウェア面では実質的な上位モデルといった位置づけ。
また本体カラーも異なっており、F-14TGは青系『ラピスブルー』とピンク系『SAKURA』(こちらは数量限定色)の2色が、X4-Tは『ブラック』とゴールド系『ローズゴールド』という、F-14TGとも異なる2色の構成となります。
両モデルの枠組みとしては、「14インチフルHD解像度液晶で、重量約1.5kgの準モバイルノートPC。CPUにはインテル製Tiger Lake-U(TDP 15~28W版)を搭載し、GPUはCPU内蔵タイプながら比較的高性能な『Iris Xe』版を採用する」といったところ。
また画面周りは三辺ナローベゼル設計のため、重量が(昨今の目で見れば)若干重めな点を除けば、モバイルPCの範疇に収まるタイプです。
また注力点としては、これまで同社を含むBTO PCブランドのノートPCでは(お買い得度を優先するために)優先度が低めだった外装デザインや触感といった点にもこだわった点を挙げています。
とくに天板のデザインは、F-14TGとX4-Tともに、エリアを“3つに分割”し、それぞれ異なった方向からヘアライン加工が施されるという『トリニティ・ストライプ』と名付けられた仕上げに。大手メーカー製品でも見られない凝ったテクスチャーとなっています。
またキーボード(日本語配列のみ)の仕様も、従来モデルよりもこだわりを見せたもの。
打鍵感におけるたわみ感の低減や、(昨今はけっこう高級な海外メーカー製品でも見られがちな)いわゆる“英語仕様と兼用するために導入された、無理のある配列”や幅狭キーなどのない、すっきりとした日本語配列となっています。
総じて言えば「これまではほぼ大手メーカーの独擅場だったプレミアム級小型ノートPCを、ショップブランドPCの価格水準で実現した」モデルといったところでしょう。
さて、F-14TGの特徴は、CPUには『Core i5-1135G7』を採用し、メインメモリ(RAM)は16GB(DDR4-3200)を搭載、そしてSSDは上述のように、256GBか512GB(PCI Express接続、NVMe)といった構成。
とくにRAMは、この価格帯のインテルCPUモデルではまだ異例となる、16GBを搭載します(増設は不可)。
画面は14インチのアスペクト比16:9液晶で、解像度はフルHD(1920×1080)、表面仕上げはノングレアタイプ。3辺ナローベゼルながら、Webカメラはしっかりと天面側に搭載する設計です。また天板の空く角度に関しても、180度までと従来モデルより拡張されています。
生体認証は、タッチパッド左上にWindows Hello対応の指紋センサーを搭載。
拡張端子も、Thunderbolt 4×2基をはじめ、さらにUSB Standard-A端子も3基(速度は10Gbps、5Gbps、480Mbps)搭載。HDMI 1.4aに3.5mmヘッドセットジャックと、充実した仕様。加えてマイクロSDカードリーダーも搭載します。
とくにUSB Standard-A端子が合計3基と多い点は、嬉しいユーザーも多そうです。
さらに、ACアダプタ側はUSB Type-C接続でケーブル脱着+プラグ折りたたみ式を採用(重量170g)、さらにWi-Fiはインテル製『AX201』によるWi-Fi 6仕様(最大2.4Gbps)など、細かな仕様に関しても、他社のプレミアム級ノートに負けない仕様なのがポイントです。
OSは早くもWindows 11 Homeを搭載し、オフィスアプリは『WPS2 Office』をプリインストールします。
本体サイズは323.5×219.5×18.9mm(幅×奥行き×厚さ)、本体重量は約1.5kg。なおバッテリー駆動時間に関しては「計測中」とのこと。
一方のX4-Tは、CPUにより高速な『Core i7-1165G7』を搭載し、液晶画面の色域はsRGBカバー率約99%(Adobe RGBカバー率約74%)を公式で謳う仕様となる点、そして上述した本体カラーの差が主な違い。
さらにクリエイター向けモデルらしく、セルシスのグラフィックスアプリ『CLIP STUDIO PAINT』やワコム製ペンタブレット、アドビ『Adobe Creative Cloud』シリーズの動作確認済みとなっています。
RAMはこちらも16GB(増設不可)、SSDは512GBという構成です。一方でクリエイター向けモデルらしく、Officeアプリは非搭載となっています。
このように、サードウェーブの新ノートPC 2モデルは、これまでの同社ノートPCらしいお買い得感の高さを継承しつつも、いわゆる“BTO PCメーカー系ノートPCの弱点”だった、本体仕上げや使い勝手におけるプレミアム感にも注力した、欲張りな構成のモデル。
メーカー側も「『所有する楽しさ』や『快適な操作感』の提供」に尽力した点を挙げていますが、実際に発表会で触れてみても、そうした点への配慮が感じられる仕様であったことが印象的です。
Source:ドスパラ ニュースリリース