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AI対応トリプルカメラを搭載したハイコストパフォーマンスモデル「HUAWEI P30 lite」

ベストセラーモデルの後継機種

 ここ数年、急速に拡大したSIMフリースマートフォンを中心としたオープン市場において、高い人気を得てきたのがファーウェイだ。同社は「HUAWEI P20 Pro」や「HUAWEI Mate 20 Pro」といった上位モデルで、ドイツの老舗光学機器メーカーのLeica(ライカ)との協業によるマルチカメラが高い評価を得ているが、3~4万円程度の価格帯で購入できる普及モデルも好調で、昨年6月に発売された「HUAWEI P20 lite」は各社の販売ランキングにおいて、国内でもっとも高いシェアを持つiPhoneを一時的に上回るほどの売れ行きを記録している。

ファーウェイ「HUAWEI P30 lite」、約152.9mm(高さ)×72.7mm(幅)×7.4mm(厚さ)、約159g(重量)、ピーコックブルー(写真)、パールホワイト、ミッドナイトブラックをラインアップ

AI対応トリプルカメラを搭載したハイコストパフォーマンスモデル「HUAWEI P30 lite」

 そんなベストセラーモデルの後継に位置付けられるのが「HUAWEI P30 lite」だ。「HUAWEI P30」シリーズは今年3月、フランス・パリで開催されたイベントで発表され、今年5月に開催された国内向けの発表会で「HUAWEI P30」と共に、オープン市場向けに投入することが発表されている。

背面にはカメラや指紋センサーを装備。カメラやブランドネームの位置を含め、上位機種同様の横デザイン

 しかし、今年5月に米商務省産業安全局のエンティティリスト(禁輸措置対象リスト)に、ファーウェイと同社の日本法人を含む関連68社が登録されたことを受け、国内では各携帯電話会社やMVNO各社が相次いで発売の延期を発表し、家電量販店やオンラインショップも取り扱いを見合わせることになってしまった。その結果、本来の発売日であった5月24日の段階では、家電量販店のヨドバシカメラとビックカメラなどが扱うのみとなったが、逆にこうした状況下においても製品を扱う両店に共感する声を上げる人も見受けられた。その後、MVNOではイオンモバイルが5月下旬から販売を開始し、Amazon.co.jpも6月上旬から取り扱いを再開している。

 しばらく各社の動きがないままの状態が続いたが、8月に入り、auが「HUAWEI P30 lite Premium HWV33」の発売を発表し、UQモバイルとワイモバイルも「HUAWEI P30 lite」の販売開始をアナウンス。これにMVNO各社も続き、「HUAWEI P30 lite」は家電量販店でもMVNO各社でもごく普通に購入することが可能になった。ちなみに、同じHUAWEI P30シリーズの内、NTTドコモの「HUAWEI P30 Pro HW-02L」については、各社の販売開始以降も事前予約受付が停止されていたままだったが、8月21日10時から事前予約が再開されることが発表された。

 米商務省産業安全局のエンティティリストへの掲載に端を発したファーウェイ製品の取り扱いの見合わせだが、ユーザーとして、もっとも気になるのはAndroidプラットフォームのサポートだろう。この点については、すでにファーウェイ自身が「発売中、発表済みの製品については、今後も継続してサポートする」と明言している。Androidプラットフォームを提供するGoogleも「アップデートやセキュリティパッチが提供されない端末が数多く存在することになれば、かえってセキュリティのリスクが高まる」とホワイトハウスに進言したと伝えられており、事実上、ファーウェイの「現行商品については問題ない」という主張を追認した形となっている。エンティティリストへの掲載発表後も国内で販売されるファーウェイ製端末については、各携帯電話会社向けに供給する端末もSIMフリー端末も順調にセキュリティパッチやAndroidプラットフォームのバージョンアップが提供されており、現時点においては、何の問題もなく、利用できている。当面は安心して、利用できる状態が続くと見て、ほぼ間違いないだろう。

 一方、製品については、従来モデルを本誌で何度も取り上げているように、ファーウェイはここ数年、秋に大画面モデルの「HUAWEI Mate」シリーズ、春にスタンダードサイズの「HUAWEI P」シリーズを発表し、それぞれのシリーズにハイエンドモデル、ミッドレンジモデル、普及モデルをラインアップしている。今回、取り上げる「HUAWEI P30 lite」は、HUAWEI P30シリーズの普及モデルに位置付けられ、店頭価格は3万円前後という購入しやすい価格が設定されている。5月下旬の発売以降、販路は限られていたものの、売れ行きは順調だったようだが、8月上旬のUQモバイルやワイモバイル、MVNO各社の販売開始を機に、売れ行きに弾みがついたようで、すでに各所の販売ランキングでもトップ争いをくり広げるほどの勢いを見せている。