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サポート終了が迫るWindows XP 街中の自動販売機が直面するセキュリティ危機とは?
いまさら語るまでもないことかもしれないが、Windows XPのサポート終了に関する問題を取り上げる。今回筆者は、現在各所に存在するパーソナルデータを保有した組み込み系のWindows XPマシンに注目し、問題になりかねない箇所についてベンダーに直接問合せを行った。危険度としてはそれほど高くないかもしれない事案だが、多くの人が見落としがちな例なので、起こり得るシナリオを考察していきたい。
フリーランスライター 中尾真二
フリーランスライター 中尾真二
フリーランスライター、エディター。アスキーの書籍編集から、オライリー・ジャパンを経て、翻訳や執筆、取材などを紙、Webを問わずこなす。IT系が多いが、たまに自動車関連の媒体で執筆することもある。インターネット(とは言わなかったが)はUUCPのころから使っている。
多くの企業がサポート終了前の対策に追われる
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2014年4月8日に、Windows XPのサポートが打ち切られる。記事公開日時点ではカウントダウン段階に入ったといってよい状況だが、この段階でも終了後もXPを使い続けるという意識調査の結果やソリューションベンダーによるXPの延命およびアップグレード支援サービスなどが業界を賑わしている。 延命策には、互換性のあるWindows EmbeddedのPCを利用するもの、UTMやスイッチにより攻撃を監視遮断するものなど、各種のソリューションが用意されている。移行支援策には、ハードウェアやライセンスの費用負担を支払条件などに幅を持たせるパターンや移行キャンペーンなどがある。関連記事 こうした延命措置や移行支援の背景には、予算的問題のほか、業務アプリのメンテナンス(アップグレード)ができないなどの理由で、XPを使わざるを得ない企業の事情があるだろう。これは2年ほど前から指摘されていた問題だが、サポート終了期限まで3か月を切っても騒ぎになるほど、企業にとっては切実であり現実的な問題だ。街中に存在するXPマシン、SNSで続々と報告も
XPサポート終了は企業に限らず、個人ユーザーにとっても気になる問題だ。みなさんは、駅の券売機、空港や公共施設の案内を行うデジタルサイネージが「ブルースクリーン」になっていたり、Windowsの起動画面になっているのを見たことはないだろうか。 昨年、筆者はSNS上にて、とある投稿を目にした。デジタルサイネージを搭載した自動販売機の画面がWindows XPの起動画面になっているという写真付きの投稿だ。このような投稿は、SNSなどでよく見かけるものだ。しかし筆者が気になったのは、その自動販売機が「最新式のサイネージとマーケティング機能を持っているもの」だったこと。セキュリティ関連に従事する者としては、看過できない点がいくつか見受けられるのだ。 まず1点目は、その自動販売機が、デジタルサイネージでもあるためネットワークに接続されていること。2点目に、カメラ内蔵で購入者や画面閲覧者の年齢(層)と性別を判別し、ターゲティング広告を表示したり、商品の位置を変更したり(この自動販売機は商品サンプルも選択ボタンも画面上に表示される)する機能があること。3点目は、駅に設置されることが多いこの会社の販売機はSuicaやPasmoに対応し、カードリーダーを内蔵していることだ。【次ページ】筆者自らメーカーに問合せ実施、その結果は?OS ジャンルのトピックス
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