【連載】浦上早苗の「試験に出ない中国事情」
米国の規制でスマートフォン(スマホ)生産が難しくなり、日本であまり話題にならなくなったファーウェイが、「Z世代」「女性」をターゲットにしたイヤホンをクリスマス商戦に投入した。
見た目は完全に高級コスメで、中国では「ディオールの口紅の定番カラー999みたい」と盛り上がっている。
ファーウェイが発売した完全ワイヤレスイヤホン「FreeBuds Lipstick」は、商品名が示す通り口紅のような外観をしている。筆者も10日ほど利用しているが、パッと見てイヤホンだと分かった人は周囲にいなかった。
ボディーはステンレス製で高級感を出し、商品が入ったギフトボックスには香りをつけるなど、完全に「クリスマスコフレ」仕様だ。
技術力をウリにするファーウェイとあって、内耳の形状と装着方法を自動で判断し、最適なノイズキャンセリング・モードにする機能や、2台のデバイスに同時接続し、「PCで作業をしていたら、スマートフォンに電話がかかってきた」というような場面で使用するデバイスに自動で切り替わる機能など、最新技術も詰め込んだ。
スマホの「学級委員長」がイメチェンファーウェイのスマホシェアが急伸し、アップルを抜いて世界2位に浮上しようとしていた数年前、20代の中国人に主要スマホメーカーのイメージを聞いたことがある。いわく、との評だった。
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