【ワシントン=塩原永久】バイデン米政権高官は1月25日、ロシアがウクライナに侵攻した場合、ハイテク部品などの対露輸出禁止措置を発動する方針を明らかにした。中国通信機器大手、Huaweiに実施した制裁と同じで、ロシアの軍事・先端技術産業に打撃を与える狙い。同盟国と連携して金融制裁にも乗り出すという。
高官は電話会見で、欧州諸国と協力して「(ロシアにとって)重大な結果を伴う前例のない措置を準備している」と強調した。
米政府は米国製の部品やソフトウェアの輸出管理を強化し、航空宇宙産業や人工知能(AI)などハイテク分野で対露輸出を厳しく制限する方針だ。高官は「経済近代化を目指すプーチン(大統領)の戦略的野心をくじく」と述べた。
金融制裁では、ロシアの金融産業や国営企業などを標的にする可能性がある。
また高官は、ロシアに依存する欧州諸国のエネルギー調達を確実にするため、米政府が中東やアジアからの代替供給ルートを確保する取り組みを進めていると説明した。欧州ではロシアが制裁の報復として、エネルギー供給を絞ることが懸念されている。
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