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ドコモの「Wi-Fi STATION HW-01F」はココが新しい/東名阪で下り最大112.5Mbpsの「Xi」開始:ルータープリンスの「5分で知る最近のモバイル通信&ルータ事情」

屋外でも5GHz帯を使えるモバイルWi-Fiルーター「HW-01F」発売

 NTTドコモが、屋外でもWi-Fiの5GHz帯が利用可能なモバイルWi-Fiルーター「Wi-Fi STATION HW-01F」(Huawei製)を3月22日に発売した。LTEのクアッドバンド対応、タッチパネル対応、クレードル同梱、LTE接続時の連続通信時間は13時間超えなど“全部入り”といえる「Wi-Fi STATION L-02F」に続く製品となる。

「Wi-Fi STATION HW-01F」

 ドコモオンラインショップでのHW-01Fの価格は、端末代の総額が1万8144円(税込)、月々の通信料から割り引く「月々サポート」が最大で1万8144円(756円/月)適用され、「実質0円」となっている。さらに、4月末まで延長された「新生活Xiルーター割」キャンペーンにより、月々サポートが最大で24カ月間、1080円増額され、お得に購入できる。

 HW-01Fは、LTEのクアッドバンドやタッチパネルに対応するなど、基本スペックはL-02Fと同様だ。最大の特徴は「屋外でも5GHz帯のWi-Fiが利用可能」なことで、この機能を備えたモバイルWi-Fiルーターは国内では初となる。

 2014年4月現在、一般的に使われている無線LANの周波数帯は5GHz帯と2.4GHz帯の2つがあり、HW-01Fが対応するIEEE802.11n規格を5GHz帯で利用した場合、Wi-Fi接続時の通信速度は最大300Mbpsであり、従来機種と比べて高速だ。

 5GHz帯のメリットは、通信が高速になるほか、通信品質が安定すること。モバイル機器に限らず、電子レンジやコードレス電話機を含む家電製品など、さまざまな機器で使われている2.4GHz帯と比べて、5GHz帯の方が通信品質が保ちやすい。据え置き用のブロードバンドルーターや無線LANのアクセスポイントでは5GHz対応の製品が一般的だが、モバイルWi-Fiルーターでは非常に珍しい。

 国内で利用できる5GHz帯のWi-Fiは複数のタイプがあり、このうち「W56」と呼ばれるタイプは、屋外での使用についても一部条件のもとで認められている。その一部条件とは、W56およびW53と、周波数帯を共有している気象レーダーで電波干渉をしないように、DFS(Dynamic Frequency Selection)機能を搭載すること。HW-01FはDFS機能に対応しているので、屋外で5GHz帯を利用できるというわけだ。

 L-02Fと比べると、HW-01Fは連続通信時間が短く、またクレードルにも非対応、外部機器への給電も非対応など、全部入りとは言い難い。ただ、連続通信時間は前モデル「HW-02E」の5時間(3G/LTE接続時)から、3Gで6時間、LTEで7時間に伸びている。連続通信時間12時間超えが珍しくない昨今のモバイルWi-Fiルーターと比べると物足りないが、それほど酷使しなければ、1日使えるケースもあるだろう。

ドコモの「Wi-Fi STATION HW-01F」はココが新しい/東名阪で下り最大112.5Mbpsの「Xi」開始:ルータープリンスの「5分で知る最近のモバイル通信&ルータ事情」

 さらに、ドコモのモバイルWi-Fiルーターの購入に関連するキャンペーンとして、当初は3月末までの予定で提供されていた「新生活Xiルーター割」が、4月末まで延長されている。同キャンペーンでは、対象となるモバイルWi-Fiルーターを購入(新規・機種変更問わず)すると、月々サポートが最大1080円×24カ月分増額される。前回もお伝えしたとおり、ドコモのモバイルWi-Fiルーターの月々サポートで1000円を超えることは基本的にないので、モバイルWi-Fiルーターの購入を検討している人には朗報だろう。

NTTドコモ、東名阪エリアでXiの下り最大112.5Mbpsサービスを提供

 NTTドコモが、1.5GHz帯を使ったXiの下り最大112.5Mbpサービスを、2014年4月1日から東名阪エリアでも提供している。1.5GHz帯の112.5Mbpsサービスは、従来は東名阪以外でしか提供されていなかったが、同周波数帯を使用するデジタルMCA無線の免許切れに伴い、東名阪でも提供可能となった。112.5Mbpsサービスを使える場所は、ドコモのエリアマップ→地域選択→「Xi(速度別エリア)」から確認できる。

「Xi(速度別エリア)」から、下り最大150/112.5/75Mbpsのエリアを確認できる。112.5Mbpsエリアは濃いピンクの部分だ

 東名阪エリアではすでに、1.7GHz帯を使った下り最大150Mps対応サービスが提供されているので、下り最大112.5Mbpsのサービスが追加されても、数値面でのインパクトは弱いかもしれない。とはいえ、ドコモのスマートフォンは2012年冬モデルから1.5GHz帯に対応しており、これらの機種を使う人も多いはず。1.5GHz帯を利用するユーザーが増えることで、ほかの周波数帯の混雑状況が改善されることも期待される。なお、ドコモ版のiPhoen 5s/5cは1.5GHz帯をサポートしていない。

「OCN モバイル ONE」がサービス拡充&値下げ

「OCN モバイル ONE」が全面リニューアル――値下げと「050 plus」セット割でよりお得に

 MVNOとしてデータ通信サービス「OCN モバイル ONE」を提供するNTTコミュニケーションズは、4月1日にサービス内容を改訂し、従来の30Mバイト/日コースを50Mバイト/日に、60Mバイト/日コースを80Mバイト/日に、それぞれ通信容量を増加した。すでにサービスを契約している人は、手続きなしで通信可能な容量が増加される。

 さらに、金額は若干だが全コースで値下げを実施。消費税率の変更で各社サービスが値上がりする中で、逆に値下げとなったことは、ユーザとしてはありがたい。

改訂前と改訂後の料金

日本通信とイオンはNexus 4と電話回線をセットで提供開始

 日本通信がイオンと提携して「Nexus 4」と「スマホ電話SIM」のセット販売を4月4日から実施している。Nexus 4は端末代が総額3万6806円(税込)、24回支払時は1533円/月に、通信料は1684円/月なので、端末代と通信費の合計が3217円/月となり、他社のスマートフォンと比べても格安といえる。

 ただし、同セットで提供される通信サービス「スマホ電話SIM」は通信速度の上限が200kbpsに制限されているので、高速な通信を望む人にはオススメできない。また、Nexusの最新モデル「Nexus 5」がGoogle Playストアでも販売されており、16Gバイトモデルの4万937円という端末価格は、イオンのNexus 4と4000円強しか変わらないので、最新機種が欲しければ、Google PlayなどからNexus 5を購入し、スマホ電話SIMを別々に購入することも一考の価値がある。

ヤフー、ウィルコムと合併するイー・アクセスを買収し「ワイモバイル」の設立へ

 既報のとおり、ソフトバンクグループのヤフーは、6月1日付けでウィルコムと合併するイー・アクセスを買収し、6月2日に新会社「ワイモバイル」(仮称)を設立することを発表した。ブランド名は「Y!mobile」となる。

 イー・アクセスとウィルコムの合併は、当初は4月1日の予定だったが、6月1日付けに延期されることが2月に発表された(→イー・アクセスとウィルコムの合併、6月に延期)。合併延期の裏側で、ヤフーを含めたソフトバンクグループ内での再編が進められていたようだ。

 今回の買収に関連するヤフー、イー・アクセス、ウィルコムの3社はソフトバンクグループに属する。ヤフーによるイー・アクセスの買収は、短期的に大きな動きがあるとは考えにくいが、かつてヤフーがADSLサービス「Yahoo!BB」で展開したように、通信料金の大幅な値下げや、街中でのモデム配布などのユニークなキャンペーンでのシェア拡大、ヤフーが提供するコンテンツ・サービスとの連携強化などにも注目が集まる。

 ワイモバイルは「日本初のインターネットキャリア」と位置づけられており、従来の携帯電話キャリアと異なり、「インターネットカンパニー」としてのサービス提供を目指す。PHSによって移動体通信初となるデータ通信の定額サービスを提供した旧DDIポケット、携帯電話サービスとして初めて数Mbpsのデータ通信定額サービスを提供したイー・アクセス。そんな両社のパイオニア精神を思い出させてくれるようなシナジーに期待したい。

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